― 構想10年、工事10年、海と空のアートの世・江之浦測候所 ―
建築概要
コンセプト:アートは人類の精神史上において、その時代時代の人間の意識の最先端を提示し続けてきた。アートは先ず人間の意識の誕生をその洞窟壁画で祝福した。やがてアートは宗教に神の姿を啓示し、王達にはその権威の象徴を装飾した。今、時代は成長の臨界点に至り、アートはその表現すべき対象を見失ってしまった。私達に出来る事、それはもう一度人類意識の発生現場に立ち戻って、意識のよってたつ由来を反芻してみる事ではないだろうか。
施設について:江之浦測候所の各施設は、美術品鑑賞の為のギャラリー棟、石舞台、光学硝子ストラクチャー、茶室、庭園、門、待合棟などから構成されている。また財団の各建築物は、我が国の建築様式、及び工法の、各時代の特徴を取り入れてそれを再現し、日本建築史を通観するものとして機能する。よって現在では継承が困難になりつつある伝統工法をここに再現し、将来に伝える使命を、この建築群は有する。 小田原文化財団「江之浦測候所」はそのような意識のもとに設計された。HPより 杉本博司構想(1948 年東京御徒町生まれ。1970年渡米、1974年よりニューヨーク在住。活動分野は、写真、彫刻、インスタレーション、演劇、建築、造園、執筆、料理、と多岐に渡る。)
(以上は江之浦測候所のHPからの抜粋です)
■当日の主な予定
小田原ヒルトンホテル館内ツアー(売店、チャペル、スパ、デラックススイートなど)

見学するメンバー

アスリートたちのための練習場
昼食:ブラッセリ―「フローラ」ブッフェ
ホテルシャトルバスで根府川駅へ→バスを乗り換え江之浦測候所へ
江之浦測候所見学

所内見学の説明会

光学硝子舞台

石舞台

石棒 縄文時代後期

石造鳥居(古墳時代~中世)と茶室「雨聴天」

総ガラス張りの廊下

一部が外に大きくせり出したユニークな建物の外観
測候所各自見学後解散
⇒A: 日帰り組は各自測候所発バスで根府川駅行に乗車
B: 宿泊組は江之浦テラスへ移動
<以下は江之浦測候所見学者の感想です>
江之浦測候所を見学した当日は、広範囲の敷地や急斜面などに設置された、各施設を見て回るのに絶好の恵まれたお天気でした。
説明文は日本語・英語2か国語による、立派な案内の小冊子をもらいました。しかし、それを読みながら、見比べながら回るのには時間がかかりそうなので、後で読むことにして、見ないで歩きました。
多くの石や施設、庭など古くて由緒ありげな作品がありましたが、詳しい説明文はなかったので、じっくり立ち止まって鑑賞することも少なく見学を終わりました。
ところが、帰ってから家でパンフレットの小冊子をゆっくり読んで見ると、あの石や施設などが、めったには見ることができない、貴重な由緒ある古代の物であるという事が判り、大変驚かされました。
それぞれの作品に説明文が添えられていたらならば、もっと見ながら理解することができたのにと、とても残念に思いました。
しかし、それにしても大変なエネルギーと時間を費やして造られた場所であるという事を改めて感じ入りました。
第1水曜 坂口以都子